岩手県のかりんとうはグルグル巻き
かりんとうと言うと、全国的には黒糖味で棒状のこんなお菓子ですが、
岩手県のかりんとうはちょっと様子が違うようです。
岩手県のかりんとうは、グルグルとした渦巻き模様で、せんべいのように薄いお菓子です。特に岩手県の沿岸部で見られます。
作り方は、小麦粉と砂糖と水だけで練った生地と、黒蜜糖で練った生地を丸く太巻きのように巻いて、薄くスライスすると渦巻き模様の生地が現れます。スライスしたものを油で揚げます。
一般的なかりんとうは、最後に甘い蜜をたっぷりとコーティングしますが、岩手のかりんとうは、水分の多いさらっとした蜜を全体にコーティングします。
紹介店情報
岩手県内には渦巻き型のかりんとうを製造するメーカーが10社以上あるそうです。
『田中菓子舗』宮古市 ホームページ
『三船製菓』普代村 食べログ
『志たあめや』岩泉町 ホームページ
『かとう創菓』釜石市
『いわて生活協同組合』滝沢市
『DOUNEL』宮古市
『あすリード本舗』久慈市
『相馬屋』二戸市 食べログ
『樋口煎餅店』八幡平市 食べログ
岩手のかりんとうの歴史
グルグル巻きのかりんとうの誕生の経緯は、はっきりとはわからないそうです。
販売中のメーカーで一番歴史が古い田中菓子舗さんによると、創業が大正12(1923)年なので、うず巻き模様のかりんとうは100年以上前からあるそうです。また、岩手では渦巻きは縁起が良い模様と言われているそうです。
東京海洋大学の佐々木剛教授によると、岩手県には多くの縄文時代の遺跡が多く見つかっており、出土された土器には渦巻き模様があり、『渦巻き』に特別な価値観があった土地柄なのではと考察されているとのことです。
名物のお菓子の歴史をたどると、縄文時代までさかのぼるなんて、なんともロマンのある話です。渦巻き模様のかりんとうは、一般的なかりんとうよりも見た目も映えるし、美味しそうです。
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