うどんが有名な桜島フェリーとは
鹿児島県のうどんの消費量は、他県と比較するとそれほど多くはありません。うどんを頻繁に食べない県民性だけれども、桜島フェリーの中のうどんは有名で県民に大人気なのです。
桜島フェリーとは、鹿児島港から桜島港まで運航しているフェリーで、車だと1時間半かかるところ、わずか15分で行くことができます。運賃は片道大人200円(子供100円)です。
全長54メートル、4階建てのフェリーで、年間乗客数約338万人、利用車両数は年間約101万台にのぼります。365日休みなく、24時間運航しています。
運航時間はわずか15分のフェリーの中にあるうどん店『やぶ金』さんが大人気で行列ができるほどです。
超人気!やぶ金さんのうどん
やぶ金さんのうどんメニューは4種類。プラスティックの器に入れて提供されます。一番人気はさつま揚げが入ったシンプルな薩摩うどん(500円)です。
てんこもりごぼ天うどん(750円)
その他には山菜温玉うどん(650円)、全ての具材がのった島津桜島うどん(1000円)があります。
フェリーの中ではたくさんの人が、桜島には目もくれずにうどんをすすっている様子が見られるそうです。
片道(約15分)で、多い時は40杯も売り上げるそうですが、従業員はたったの一人でこなしています。一杯を約30秒で用意しています。営業時間は午前8時から午後5時までです。
やぶ金さんのうどんの美味しさの秘密
やぶ金さんでは、工場で自家製うどんを13分下ゆでし、氷水でしっかりとしめた後、8時間以上寝かせることで、やわらかくのど越しが良い麺に仕上げています。
出汁は、枕崎産の鰹節、うるめいわし、鯖節などをたっぷりと使用します。つゆの味の決め手は、一般的にみりんを使うところ、地酒を使い、深みがある味わいを出しています。
やぶ金さんの歴史
やぶ金さんは、昭和27年に創業し、大衆食堂や車でのうどん販売していました。桜島フェリーでのうどんの販売を始めたのは、やぶ金さんを経営する新徳産業の現在の会長です。
ある日、寒空の下で桜島行のフェリー乗り場で寒そうにフェリーを待っている大勢の人達を見て、船の上でうどんを出したらいいなと思いついたそうです。
ほとんどの従業員が反対したけれども「商売は儲かることも大事だけれども、人に喜ばれることをすることが大事」という信念で、昭和56年に桜島フェリーでのうどんの販売を始めました。
今では、地元の人に熱愛され、鹿児島を代表する名物うどんとなりました。
もう一つの鹿児島名物フェリーうどん
鴨池港から垂水港へのフェリーにも名物うどん店があります。運行時間は約40分で、片道運賃は大人500円(子供250円)です。1日に23往復運航されています。
このフェリーの中に『南海うどん』というお店があり、『いわさきグループ』が経営しています。いわさきグループは指宿、種子島、屋久島などのリゾートホテルを経営する鹿児島を代表する企業です。
南海うどんはいわさきグループのホテルの総料理長がレシピを考案しているので、一流ホテルの味が船の中で楽しめます。
えび天うどん(630円)、肉うどん(690円)、カレーうどん(630円)などがあります。
桜島フェリーのうどんについては、かなり前にケンミンSHOWで紹介された記憶があります。最近、紹介されるのが二度目だと思える内容が他にもありますが、新たに取材して情報をアップデートしてくれているようで嬉しいです!
鹿児島県の麺類のグルメについてはこちらの記事にもまとめています。
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