北九州市の郷土料理『ぬか炊き』
一般的に野菜のぬか漬けは、食べる前にぬかを洗い流しますが、福岡県の北九州市では、ぬかを使って魚を煮る郷土料理があります。
長らく家庭で作られる定番料理でしたが、今では定食屋や居酒屋など北九州市内の80軒の店舗で提供されています(番組調べ)。白ごはんにも良く合う、酒のつまみとしても美味しい、熱愛されている郷土料理です。給食でも食べられているメニューです。
魚は主にサバやイワシなどの青魚を使います。湯通ししたサバを醤油や生姜で煮込み、最後にぬかを入れて一緒に煮込みます。ぬかで魚の臭みを消し、漬け込んだ野菜の旨味をプラスすることができるそうです。
北九州市の福岡県民は、ぬか炊きを食べるので全国的に定番のサバの味噌煮はあまり食しないとのことでした。
紹介店情報
北九州の台所と呼ばれる旦過市場には3件のぬか炊き専門店があります。
①『ぬかだき 橘屋』北九州市小倉北区 ホームページ
魚だけでなく、こんにゃく、たけのこ、手羽先などもぬか炊きにして販売しています。
②『宇佐美商店』北九州市小倉北区 ホームページ
創業78年。宇佐美商店さんは、何と100年続くぬか床を使われているそうです。楽天市場でも販売をされています。珍しいスペアリブのぬか炊きを見つけました。
③『ぬかみそたき ふじた』北九州市小倉北区 ホームページ
『居酒屋 まる』北九州市小倉北区 食べログ
ぬか炊きはどのように誕生したのか
北九州小倉・糠床糠炊き研究会の会長によると、ぬか炊きの起源はよくわかっていないそうです。
1600年代前半、小倉藩主の小笠原忠真が好んで食べたと言われているので、約400年ぐらいの歴史があると考えられています。
当時小倉の近海で鯖や鰯がよく獲れたことから、煮つけにして食べる時にぬかみそを調味料として利用し、その結果、ぬか炊きが保存食として有効にいかされていたという説があるそうです。
その他の情報
北九州市のごとう醤油さんは家庭で手軽にぬか炊きを作ることができる『ぬかみそ炊きのもと』を販売しています。
丸ふじさんからは。サバの水煮缶にかけるだけで、手軽にぬか炊きを味わえる『ぬか炊きソース』が販売されています。
北九州市周辺の昔ながらの家庭料理ですね。一般的なサバの味噌煮はほとんど食べないということには驚きです。ちなみに福岡県在住の私はまだ食べたことがありません!
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