お祝い事に欠かせない寿司は、日本人にとって晴れの日グルメ。これまでに番組では野菜や山菜がメインの田舎寿司(高知県)や、鶏肉入りのちらし寿司(福岡県筑豊地方)が紹介されました。今回もご当地独特のお寿司が3種類紹介されました。
サバ缶のばら寿司(京都府)
関西では、ちらし寿司のことをばら寿司と呼びます。京都の丹波地方には、まるでミルフィーユのような層になった寿司があります。
ミルフィーユ状のばら寿司は、酢飯の層と、鯖のそぼろの層で出来ています。鯖のそぼろは、鯖缶に砂糖を入れて、煮詰め、水分を飛ばしてそぼろ状にします。
仕上げに一番上の酢飯の層の上には、鯖のそぼろ、錦糸卵、椎茸、生姜などを散りばめで、華やかに仕上げます。
丹波地方のスーパ―には、ひな祭りのコーナーに鯖缶が積んであるほど一般的です。大正時代の終わり頃には食べられていた晴れの日の食事です。昭和30年代に鯖の漁獲量が減った時に、鯖缶が使われるようになり、現在も定着しています。
サバ缶のばら寿司は家庭料理として食べられることが多いようで、適当なフリー素材が拾えずに残念です!
ます寿司(富山県)
富山名物のます寿司は、酢漬けのますを使った押し寿司です。全国の人気駅弁ランキングで第1位(株式会社ジャパンフーズシステム調べ)になるほど大人気のお寿司です。
ます寿司の専門店は、富山市内だけでも20軒以上あります。(番組調べ)
『元祖関野屋』 ホームページ 創業140年の老舗店。
『まつ川』 ホームページ
近年は伝統的なます寿しだけでなく、ますの身が肉厚で刺身に近いレアタイプも人気です。
まつ川さんでは、ますの身を厚めの8ミリにスライスしたものと、富山県産米てんこもりで作った酢飯を敷き詰めて作ります。
源 ホームページ 伝統的であっさりとした王道のタイプ。やや硬め。
大辻 ホームページ (肉厚)御飯少な目で、ますの身がたっぷりで刺身に近い。
他には、青山総本舗、丸龍庵、順風屋、竹勘、なかの屋さんなどの専門店があり、富山県民はそれぞれの家庭や個人で推しのます寿しがあるそうです。
ます寿しの歴史は、室町時代に富山市内の神通川で獲れた大量の鱒を、米で発酵させて保存食にしたのが始まりと言われています。
ます寿し専門店源さんによると、特徴的な容器の由来は、明治時代に越中富山の薬売りが使っていた容器をます寿しの入れ物に流用されたとも言われているそうです。
レタス巻き(宮崎県)
宮崎県のお寿司と言えば『レタス巻き』だそうで、地元で熱愛されています。50年以上前からある、海老、レタス、マヨネーズを使った巻き寿司です。番組調べによると、宮崎市内の70軒以上でレタス巻きが提供されています。
『一平寿し』 ホームページ
レタス巻きの元祖のお店。レタス巻きが一番の人気メニューで、盆や正月は一日に3000本ほど売れるそうです。
オリジナルのマヨネーズソースが特徴的です。油、卵、酢、レモン汁、香辛料が入ったレタス巻き専用のマヨネーズで、家庭ではなかなか出せない味だそうです。
一平寿しは昭和41年に創業しました。先代の創業者が作曲家の平尾昌晃さんと交流があり、平尾さんから「女性や子供が気軽に入ることができる寿司屋にしたらいいよ」とアドバイスを頂いたそうです。そこで先代は、今までにない新しいお寿司を考案しようと、色々な野菜を使って試行錯誤した結果レタス巻きが誕生したそうです。
寿司虎 ホームページ
寿司勝 ホームページ
サラダ巻きはとても一般的な寿司ですが、宮崎が発祥だったとは新しい発見でした。
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