岡山県津山市のご当地鍋『そずり鍋』とは
そずり鍋とは、牛肉の骨のまわりの肉をそずった(削るという意味の岡山弁)身を使った鍋のことです。
ネギやもやし、ニラ、きのこなどのたっぷりの野菜と一緒に煮込んで、出汁、醤油、酒のシンプルな味付けで食べることが多いようです。岡山県の特に津山市でよく食べられています。
牛肉の様々な部位をそずる
地元のスーパーでは、牛肉コーナーに『そずり肉』がパック詰めで売ってあります。大腿骨や肋骨など様々な部位の骨のまわりを削ったものなので、食べた時は一口ごとに色々な食感や味の違いがあるそうです。
また骨のまわりの肉は出汁が出やすく旨味が強いことも魅力の一つ。固めで歯ごたえがある肉で、岡山弁ではそれを『シワい』と表現します。肉からスープに脂が溶け出しているところも美味しそうです。
津山市でそずり鍋を食べるには?
『お好み焼 三枝』津山市 ホームページ
お好み屋さんですが、そずり鍋を提供されています。
そずり鍋は津山市のあらゆる飲食店(居酒屋やお寿司屋など)で、季節を問わず提供されています。
白ご飯と一緒に食べたり、お酒のアテとしてたべたり、七味唐辛子で味変をしたりと様々な食べ方を楽しむことができます。
家庭でもそずり鍋
津山市ではもちろん家庭の食卓でもそずり鍋をよく食べます。
そずり鍋のしめの定番はうどんを使うことが多いですが、家庭ではそずり鍋を食べた翌日の朝食にうどんを食べることを楽しみにしている人も多いそうです。
またそずり肉は野菜炒めやきんぴらごぼう、焼きそばなどの家庭料理にもよく使われます。通常は鮭を入れる「粕汁」もそずり肉を使い、津山の家庭では細切れ肉感覚で気軽に家庭で使っているそうです。
そずり鍋の歴史
津山市では牛馬の市が開かれ、流通の拠点だったことが1300年前の文献に記されているとのこと。
明治12年の記録には、津山は牛肉が主要産物であると残っていることから、古くから「牛肉のまち」として牛肉の産業が盛んだったと言えます。現在も食肉関連事業、精肉店が多くあるそうです。
古くからの牛肉産業が支えてきた場所だからこその食文化ですね。牛肉からの旨味がたっぷり入った鍋なんて絶対においしそうです!
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