愛媛では秋に河川敷でいもたきを食べる
8月下旬から10月にかけて、愛媛県民は河川敷で里芋と色々な具材を煮込んだ『いもたき』を楽しみます。『里芋の鍋料理』『河川敷で大勢で食べる』というと山形県の『芋煮会』が有名ですが、どんな違いがあるかが紹介されました。
①時間帯の違い
愛媛は夕方以降に河川敷に集まり、いもたきで宴会をします。仕事帰りにいもたきを楽しんだり、いもたき合コンというものもあるようです。それに対して山形は昼間の河川敷で芋煮を楽しみます。
②味の違い
愛媛は鶏ガラに醤油ベースのスープに、鶏肉とブランド里芋『伊予美人』が基本です。その他にはきのこ、油揚げ、海産物、練り物、もやし、こんにゃく、ごぼうなど様々な具材を一緒に煮込みます。
山形の芋煮は里芋、牛肉、こんにゃく、舞茸、ネギなどある程度具材が決まっています。
③愛媛は具材が用意されていて、山形の芋煮はケンミン自ら材料を用意。
愛媛では、いもたき会場で料金を支払うと、鍋やガスコンロ、具材など全て用意してあるので、現地へ手ぶらで行って楽しむことができます。飲み物やおにぎりなどサイドメニューは自由に持ち込みができます。
山形では鍋や道具類はレンタルするものの、材料は自ら購入して用意し、火をおこして芋煮を作ります。
いもたき会場は県内約10か所
愛媛県内の肱川、石手川、重信川などの大きな川の河川敷に秋になるといもたき会場ができます。夜はたくさんのちょうちんが会場を照らします。
その中でも県東部の西条市の加茂川の『西条いもたき』は県内最大級の規模で一度に1000人以上利用できます。石だらけの河原の上にござが敷いてあるだけなので、座り心地はいまひとつのように見えますが大勢の人がいもたきを楽しみます。
いもたき1人前の料金は事前予約で1500円、当日なら1700円です。
松山市重信川『出合のいも炊き』でも多くの人がいもたきを楽しみます。
松山ではタコやジャコ天など、海産物が入るのが特徴です。
1人前の料金は事前予約で2000円、当日なら2300円です。
キャバ嬢と顧客の同伴もいもたき会場で行われていました。
宇和島市の南楽園観月祭『いもたき』では、日本庭園が会場となっています。
四国中央市『土居のいもたき』ではテントの下でいもたきをします。タイミングが合えばいもたきをしながら花火を見ることができます。
大洲市『鵜飼い鑑賞&いもたき』では、鵜飼いを眺めながら船の上でいもたきをいただくことができます。
いもたき会のシーンは様々
以前の放送で松山市は俳句がさかんな町として紹介され、いもたき会場でも俳句を詠み合うグループもあります。
「や~きゅう~、す~るなら」で有名な野球拳は松山市が発祥の伝統芸で、いもたき会場でも大人数での野球拳が行われるそうです。野球拳の元祖は服を脱いでいくようなルールはなく、大勢で和気あいあいとレクレーションとして野球拳を楽しむそうです。
愛媛県の地元スーパーでは、秋になるといもたきのコーナーが設けられ、具材がパックになったものや、専用のスープなどが大量に販売されます。家庭でもいもたきを味わうし、集会場などでもいもたきを大勢で行うそうです。
いもたきの歴史
愛媛県は里芋が全国4位の収穫量がある里芋の名産地です。(農林水産省 野菜生産出荷統計令和3年)
300年前、江戸時代中期ころからの大洲地域の農民の風習が起源と言われています。
昭和41年に現在のいもたき会場が大洲市で始まり、県内に広まって愛媛県民の秋の風物詩として定着していったとのことです。
夏が過ぎ、過ごしやすくなった秋の夜に大勢でいもたきに舌鼓。様々な具材のだしが染み込んで美味しそう。アルコールもとてもすすみそうです。
楽しそうな光景がたくさん放送されましたが、残念ながらブログで紹介できそうな画像がほとんどありませんでした。ごめんなさい!
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