秋田の夏の風物詩『じゅんさい』
秋田の短い夏の旬の食材『じゅんさい』の紹介です。和食店などで見かけることがありますが、他県では見かけることが少ないレア食材です。とろみのあるゼラチンのようなもので芽と茎の部分が包まれているのが最大の特徴で、植物学上では水草に分類されるそうです。
生のじゅんさいは5月~8月だけ出回り、地元のスーパーでも200gが400円以上する高級食材です。瓶詰にされたじゅんさいは贈答品としても人気で、秋田県のお中元の定番です。
秋田県三種町がじゅんさいの町
秋田県三種町は人口約15000人ほどの小さな町で、日本有数のじゅんさいの生産地です。沼のような畑に船を浮かべ、一つ一つ新芽を手摘みで収穫します。
じゅんさいのまわりのトロっとしたぬめりはゼラチン質で、植物繊維が豊富なジュンサイノサイドAという美肌効果を期待できる成分が含まれています。
三種町では、じゅんさい摘み取りの世界大会が開かれています。一時間でどのくらい収穫できたかを競いますが、参加者は黙々とじゅんさいを手摘みしていく静かな大会です。
流しそうめんならぬ『流しじゅんさい』のイベントも開かれるそうです。お箸でつかみにくそうですね。
家庭料理『じゅんさい鍋』
味が淡泊なのでどんな料理でも合わせやすいですが、家庭では夏が旬のじゅんさいを熱々の鍋に入れて食べるのが人気です。比内地鶏やだまこ、野菜やきのこが入った鍋に、じゅんさいをたっぷりと入れて食べます。じゅんさいのとろみが鍋の汁に溶け出し美味しいと、秋田ケンミンが熱愛しているメニューです。
味噌汁の具にしたり、お弁当に入れたり、学校の給食に出ることもあるそうです。
じゅんさい料理が食べられるお店
『砂丘温泉 ゆめろん』三種町 ホームページ
じゅんさい塩ラーメン 1000円 じゅんさいがたっぷりとトッピングされたラーメンです。
『みたねの石窯 PIENO DI SOLE』三種町 ホームページ
じゅんさいピッツァ 2000円 石窯焼きの本格ピザにじゅんさいがトッピングされています。
じゅんさいが熱愛される理由
じゅんさいは、各都道府県どこにでもあった植物でしたが、水質汚染などが原因で段々と無くなっていきました。秋田県では1970年代の減反政策の際、米用の水田をじゅんさい専用の水田に造成したことで、大規模な栽培に成功しました。それにより大量に収穫できるようになったので、秋田県民が熱愛する食材となったのです。
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秋田県の熱愛料理としてきりたんぽとハタハタを使ったしょっつる鍋も紹介されました。
「懐石料理のお吸い物に入っているヌルっとした食材は何だろう?」ずっと思ってましたが、じゅんさいというものだと初めて知りました。次に食べる機会があったらゆっくりと味わって食べたいものです。
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